エクソソームは規制の対象外とされる分、提供元による品質の差が語られます。確認したいポイントを整理します。効果を保証するものではありません。

なぜ品質が重要か

統一された基準が確立しているわけではないため、どのように製造・管理されているかが、提供元によって異なります。だからこそ、説明を受けて確認することが大切です。

確認したい観点

原料や製法、保存・温度管理、衛生管理などについて、丁寧に説明してくれるか。薬事承認された医薬品ではないこと、効果を保証できないことも前提として押さえておきましょう。

判断の前に

費用やリスク・副作用、施術後の献血制限の可能性も含めて説明を受け、医療機関での診察を前提に判断することが大切です。

品質に関わる項目を整理する

品質という言葉は幅が広いため、どの工程の話なのかで分けると確認しやすくなります。答えられる範囲は施設によって異なります。整理のための表であり、特定の医療機関を推奨するものではありません。

工程確認したいことなぜ差が出るのか
もとになる細胞種類(脂肪・臍帯など)と由来、ドナーの検査由来が違えば含まれる成分も変わるとされる
培養培地の種類、培養期間条件によって上清液の中身が変わるとされる
精製・濃縮どの工程を経ているか上清液そのままか、小胞を分けたかで異なる
検査無菌性、不純物、含有量の測り方国が定めた規格がないため方法がそろわない
保管・輸送温度管理、解凍の方法取り扱いで状態が変わりうる
記録ロット番号、成績書を見せてもらえるか記録の有無で追跡できる範囲が変わる

すべてに即答できることが良し悪しを決めるわけではありません。ただ、答えられない項目について理由を説明できるかどうかは、判断の材料になります。

「規格がない」とはどういうことか

承認された医薬品には、有効成分の量や不純物の限度など、満たすべき規格が定められています。製造する側はその規格に沿って作り、検査でそれを確かめます。エクソソームや培養上清液には、現時点で承認された医薬品がなく、国が定めた統一の規格も存在しません。

そのため「高品質」「高濃度」といった表現があっても、比べるための共通のものさしがない、というのが前提になります。濃度を示す場合も、粒子の数で示すのか、タンパク質の量で示すのかによって数字の意味が変わります。数字が大きいことが、そのまま良さを意味するとは限りません。

2024年の事務連絡が示したこと

2024年7月、厚生労働省からエクソソームや培養上清液を用いる際の品質・リスク管理について注意を促す事務連絡が出されました。日本再生医療学会も、細胞外小胞等の臨床応用に関するガイダンスを示しています。細胞を含まないため再生医療等安全性確保法の直接の対象外である一方で、安全性への配慮が求められる、という整理です。

受ける側としては、この「対象外だが配慮は必要」という位置づけを知っておくと、説明を聞くときの視点が定まります。届出の枠組みに入らないということは、公的に確認できる情報が少ないということでもあります。効果の感じ方には個人差があり、確立した評価が定まっている段階ではありません。

よくある質問

Q. 品質の良し悪しは素人でも分かりますか?

A. 判断は簡単ではありません。説明の丁寧さや透明性が手がかりです。迷えば中立の立場でご相談ください。

Q. 保存状態は関係ありますか?

A. 一般に品質管理は重要とされます。どのように管理しているか説明を受けることをおすすめします。

Q. 「高濃度」と書かれていれば良いものですか?

A. 濃度の示し方が統一されていないため、数字だけでは比べられません。何を単位にした数字なのか、どの方法で測ったのかをたずねてください。数字が大きいことと、体の中での働きが確かめられていることは別の話です。

Q. 成績書や検査結果は見せてもらえますか?

A. 施設によって対応は異なりますが、たずねること自体は差し支えありません。見せられない場合も、その理由を説明できるかどうかが手がかりになります。

Q. 海外から輸入したものは問題がありますか?

A. 輸入されたもの自体の是非をここで判断することはできません。ただし、製造した施設や検査の内容が確認できるか、輸送中の温度管理が担保されているかといった点は、国内で製造されたものと同じように確かめる余地があります。

参考にした公的情報


あわせて読みたい:「エクソソームとは何か?」「エクソソームの投与方法の種類

迷ったら、無料・中立でご相談ください。 → お問い合わせフォームはこちら

この記事について

本記事は、厚生労働省・独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)などが公表する一次情報をもとに、再生医療ガイド編集部が作成しています。当サイトは医療機関ではなく、特定の治療法や医療機関を推奨するものではありません。効果には個人差があり、治療を受けられるかどうかや適応の判断は、医師の診察に基づいて行われます。記事の作成方針と参照範囲については運営者情報・編集方針をご覧ください。内容の誤りにお気づきの場合はお問い合わせよりご連絡ください。

最終更新日: