他人の細胞を用いる他家(たか)幹細胞治療は、日本でどこまで提供されているのか。公開されている届出情報から実態を確認します。
他家とは何を指すか
臍帯、臍帯血、羊膜、胎盤など、出産時に本来廃棄される組織に由来する細胞が中心です。ドナーが若いことが特徴とされ、採取から投与までの待ち時間が短いという利点が語られます。一方で、免疫や感染症の伝播といった、自家にはない論点が生じます。
規制は最も厳格な区分
他家細胞の投与は、再生医療等安全性確保法において第一種再生医療等に分類されます。特定認定再生医療等委員会の審査に加え、厚生科学審議会の意見聴取が必要とされ、提供計画の提出から実施までに一定の待機期間が設けられています。手続きのハードルは三区分の中で最も高くなっています。
公開情報から見える実態
厚生労働省が公開している再生医療等提供計画の一覧を見ると、第一種の「治療」として届出されている件数はごく限られています。掲載されているのは大学病院等における特定の疾患を対象とした移植医療であり、美容を目的とした他家幹細胞治療は確認できません。
つまり、美容の文脈で語られる「他家」「臍帯由来」は、細胞そのものではなく培養上清液やエクソソームを指している場合が大半だと考えられます。
確認の仕方
「臍帯由来」という説明を受けたときは、それが細胞なのか分泌物なのかをまず確認してください。細胞であれば、第一種の届出一覧に医療機関名があるかどうかで裏づけが取れます。この確認は誰でも公開情報から行えます。
よくある質問
Q. 他家のほうが効果が高いのですか?
A. そう説明されることはありますが、自家との優劣を断定できる根拠が確立しているわけではありません。
Q. 海外で受けるという選択はどうですか?
A. 国ごとに制度が異なり、帰国後の対応にも課題が生じ得ます。事前に医師とご相談ください。
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この記事について
本記事は、厚生労働省・独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)などが公表する一次情報をもとに、再生医療ガイド編集部が作成しています。当サイトは医療機関ではなく、特定の治療法や医療機関を推奨するものではありません。効果には個人差があり、治療を受けられるかどうかや適応の判断は、医師の診察に基づいて行われます。記事の作成方針と参照範囲については運営者情報・編集方針をご覧ください。内容の誤りにお気づきの場合はお問い合わせよりご連絡ください。
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